「砂糖の代わりにはちみつを使えば、血糖値は上がりにくいのかな?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
はちみつは自然の甘味料ですし、健康によさそうなイメージもあります。そのため、血糖値が気になって砂糖を控えようと思ったときに、「それなら、はちみつに変えればいいのでは?」と考える人もいると思います。
ただ、はちみつにも糖が含まれているため、「砂糖じゃないから大丈夫」と考えてしまうのは少し注意が必要です。
では、はちみつを食べると血糖値はどのくらい影響を受けるのでしょうか。また、砂糖とは何が違い、血糖値が気になる場合はどのように取り入れればいいのでしょうか。
そこで今回は、はちみつと血糖値の関係、砂糖との違い、GI値、食べるときの注意点について、養蜂家の立場から分かりやすく解説します。
はちみつを食べると血糖値は上がる
結論からいうと、はちみつを食べると血糖値は上がります。
はちみつは自然の甘味料ですが、糖質を多く含む食品です。そのため、「砂糖ではないから血糖値が上がらない」というわけではありません。
「健康によさそうだから、砂糖の代わりにはちみつを使えば血糖値を気にしなくていい」と考えている人は、ここを勘違いしないようにしましょう。
ただし、砂糖とは含まれている糖の種類や割合などに違いがあります。
では、なぜはちみつを食べると血糖値が上がるのでしょうか。次の見出しで、はちみつに含まれる糖から見ていきます。
はちみつで血糖値が上がるのは糖が含まれているから
はちみつを食べると血糖値が上がるのは、はちみつに糖が含まれているためです。
はちみつの甘さのもとになっている糖にはいくつか種類がありますが、その中心となるのが「果糖」と「ブドウ糖」です。
この2つの糖の特徴を知ると、はちみつと血糖値の関係が分かりやすくなります。
はちみつには果糖とブドウ糖が多く含まれている
はちみつに含まれる糖の中心は、果糖とブドウ糖です。
果糖は果物などにも含まれる糖で、ブドウ糖は体のエネルギー源として使われる糖です。
はちみつには、このほかにも少量の糖が含まれていますが、まずは「はちみつの甘さの中心は果糖とブドウ糖」と考えると分かりやすいでしょう。
ブドウ糖は吸収されて血糖値を上げる
ブドウ糖は、小腸から吸収されて血液中に入ることで血糖値を上げます。
そもそも血糖値とは、血液中にどのくらいブドウ糖があるかを示す値です。
そのため、ブドウ糖を含んでいるはちみつを食べれば、血糖値にも影響します。
ただし、はちみつにはブドウ糖だけでなく果糖なども含まれているため、砂糖とまったく同じではありません。
この違いについて、次の見出しで詳しく見ていきます。
はちみつと砂糖では血糖値への影響に違いがある

はちみつも砂糖も血糖値を上げる食品ですが、含まれている糖の種類や割合が違うため、血糖値への影響もまったく同じではありません。
「血糖値が気になるなら、砂糖をすべてはちみつに変えればいい」という単純な話ではなく、それぞれの違いを知っておくことが大切です。
砂糖とはちみつでは含まれている糖の割合が違う
一般的な砂糖の主成分は「ショ糖」です。
ショ糖は、ブドウ糖と果糖が結びついた糖で、体の中で分解されてから吸収されます。
一方、はちみつは前の見出しで説明したように、果糖とブドウ糖が中心です。
つまり、どちらも糖を含んでいますが、その中身は同じではありません。
この違いがあるため、「砂糖とはちみつは甘いから血糖値への影響も同じ」と考えることはできません。
同じ甘さでも使う量が変わることがある
砂糖とはちみつは、同じ量を使ったときの甘さもまったく同じではありません。
はちみつは果糖の割合などによって甘さが変わるため、料理や飲み物では、砂糖と同じ甘さにするために必要な量が変わることがあります。
そのため、砂糖とはちみつを比べるときは、単純に「どちらが血糖値を上げるか」だけではなく、実際にどのくらい使うのかまで考えることが大切です。
はちみつのGI値は種類によって違う
はちみつのGI値は、すべて同じではありません。
はちみつは採れた花などによって糖の割合が異なるため、GI値にも違いがあります。そのため、「はちみつのGI値は○○」と一つの数字だけで考えないほうが分かりやすいでしょう。
GI値は血糖値の上がり方を見る一つの目安
GI(グリセミック・インデックス)とは、炭水化物を含む食品を食べたあとの血糖値の上がり方を示す指標です。
一般的にはGI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすく、低い食品ほど上がり方がゆるやかと考えられています。
ただし、GI値は食品を選ぶときの一つの目安です。実際の血糖値への影響は、食べる量や一緒に食べるものなどによっても変わります。
すべてのはちみつが同じGI値ではない
はちみつは、ミツバチが集めてきた花の蜜によって成分が変わります。
特に果糖とブドウ糖の割合は、はちみつによって違います。こうした糖の組成の違いなどによって、GI値にも差が出ます。
そのため、ある種類のはちみつのGI値を、そのまますべてのはちみつに当てはめることはできません。
GI値が低ければたくさん食べていいわけではない
GI値が低いはちみつであっても、糖質を含んでいることに変わりはありません。
GI値は血糖値の上がり方を見る指標であって、「どれだけ食べても大丈夫」という意味ではありません。
血糖値が気になる場合は、GI値だけで判断するのではなく、実際に食べる量もあわせて考えることが大切です。
血糖値が気になるなら「何を食べるか」だけでなく量も大切
血糖値が気になる場合は、砂糖をはちみつに変えることだけでなく、どのくらい食べるかまで考えることが大切です。
ここまで説明してきたように、はちみつにも糖質が含まれています。そのため、「砂糖をやめて、はちみつにしたから大丈夫」と考えて量が増えてしまえば、結果として多くの糖質をとることになります。
特に気をつけたいのが、知らないうちに使っているはちみつです。
パンやヨーグルトにかけるだけでなく、コーヒーや紅茶に入れたり、料理の甘味づけに使ったりすることもあります。
一回ごとの量だけを見るのではなく、一日の中でどのくらい使っているのかを考えると、食べすぎにも気づきやすくなります。
血糖値を気にしてはちみつを取り入れるなら、「何に置き換えるか」だけでなく「どのくらい食べるか」も一緒に考えてみてください。
血糖値が気になる人がはちみつを食べるときの注意点
血糖値が気になる人がはちみつを食べる場合は、「健康によさそうだから大丈夫」と考えないことが大切です。
特に、すでに血糖値について医師から指導を受けている人は、一般的な健康情報だけで食べる量を判断しないようにしましょう。
健康によさそうだからと食べすぎない
はちみつにはさまざまな成分が含まれていますが、それとは別に、糖質を多く含む食品であることも忘れてはいけません。
「砂糖より健康によさそう」「自然のものだから」という理由で、必要以上に食べてしまえば、その分だけ糖質の摂取量も増えます。
はちみつの特徴と、血糖値への影響は分けて考えるようにしましょう。
糖尿病などで血糖管理をしている場合は自己判断しない
糖尿病などで血糖値を管理している場合は、「砂糖の代わりなら、はちみつを食べても大丈夫」と自己判断しないようにしてください。
はちみつにも糖質が含まれているため、血糖値に影響します。
食べてもよいか、どのくらいならよいかは、その人の状態や治療内容などによっても異なります。
すでに医師や管理栄養士などから食事について指導を受けている場合は、その内容を優先し、はちみつを取り入れたいときも相談したうえで判断してください。
養蜂家として伝えたいのは「はちみつも糖を含む食品」ということ
養蜂家として伝えたいのは、はちみつを必要以上に「体にいいもの」として考えなくてもいいということです。
はちみつはミツバチが花の蜜を集めて作る自然の食品ですが、だからといって血糖値を気にせず食べられるわけではありません。
一方で、「血糖値が上がるから砂糖とまったく同じ」と考える必要もないと思っています。
はちみつには花によって味や香りに違いがあり、含まれている糖の割合にも違いがあります。砂糖の代用品としてだけではなく、はちみつそのものの味や香りを楽しめる食品でもあります。
養蜂家としては「砂糖よりはちみつのほうが優れている」と単純に比べるのではなく、それぞれの特徴を知ったうえで選んでもらいたいと思っています。
はちみつも糖を含む食品。そのことを理解したうえで、食べる量を考えながら楽しんでもらうのが一番だと思います。
まとめ|はちみつでも血糖値は上がるため量を考えて楽しもう
はちみつは自然の食品ですが、糖質を含んでいるため、食べれば血糖値は上がります。
今回のポイントをまとめると、
- はちみつを食べると血糖値は上がる
- はちみつは果糖とブドウ糖を中心に含んでいる
- 砂糖とは含まれている糖の種類や割合が違う
- はちみつは種類によって糖の割合やGI値などに違いがある
- GI値だけでなく、実際に食べる量も考えることが大切
ということです。
「砂糖より健康によさそうだから、はちみつなら大丈夫」と考えるのではなく、はちみつも糖を含む食品の一つとして考えてみてください。
砂糖とはちみつのどちらが優れているかだけで判断するのではなく、それぞれの特徴を知り、食べる量を考えながら楽しむことが大切です。
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